12市町村辞典

Dictionaries of 12 villages

12市町村に隠れている様々な魅力やスポットを 辞典にてまとめました。 ボタンをクリックして、 福島の魅力を発見してみましょう。

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さ行
常磐(じょうばん)もの
福島県沖の海域は、寒流(親潮)と暖流(黒潮)がぶつかる「潮目の海」と言われ、魚の餌となるプランクトンが多く発生する豊かな海であり、そこで水揚げされた魚を「常磐(じょうばん)もの」と呼ぶ。昔から築地関係者の間からは、非常に恵まれた漁場で獲れた常磐ものは、一流品として高い評価を得てきた。また福島県沖では、春は季節の訪れを告げる小女子やシラウオ、夏は脂の乗ったイワシや赤身のきれいな鰹、北寄貝、秋ならサンマや甘みのあるヤリイカ、そして冬は常磐ものの代表格である身質のいいヒラメ、アンコウなど、四季を通じて良質な魚が水揚げされることが特徴。 震災と原発事故から10年が経過した2021年3月、漁港や市場などの復旧が進み、魚介類から国の基準を超える放射性物質がほとんど検出されなくなったことなどから「試験操業」を終えた。現在は、漁の制限を段階的に減らしながら水揚げ量の拡大に取り組んでいく「本格操業」に前進を続けている。
じゅうねん
福島県阿武隈山系および会津地方で主に生産されている植物で、荏胡麻(えごま)の地域愛称名(方言)。 荏胡麻はシソ科の一年草。福島県内におけるエゴマの栽培量は国内でも有数で、昔から各地で種子を利用した味噌や菓子が食べられている。収穫した種子は「10年経っても蒔けば芽を出す」とか、その栄養価の高さから「じゅうねんを食べると10年長生きする」といういわれもある。軽く炒り、すり鉢で味噌、砂糖、醤油などすり合わせ、インゲンなどと和えた料理は阿武隈山系では「よごし」という。この他、紫蘇やキュウリを加え、水で伸ばして夏には冷えたうどんを入れて食べる「冷やたり/ 冷やだれ」、煮た餅に絡めて食べる「すえ餅 / じゅうねんぼたもち」などはこの地域の郷土料理である。※料理名については12市町村でも異なる場合がある。
12市町村(じゅうにしちょうそん)
東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う避難指示等の対象となった福島県の12の市町村(田村市・南相馬市・川俣町・広野町・楢葉町・富岡町・川内村・大熊町・双葉町・浪江町・葛尾村・飯舘村)を「福島12市町村」と称する。「海側」の太平洋に面した地域と、「山側」の阿武隈山地に囲まれた地域に位置しており、海と山が近いことから、四季を通じて温暖な気候と高地の気候の双方を楽しむことができるエリア。歴史的には、北部は相馬藩、南部は岩城藩に属していたことから、豊かな自然と奥深い歴史が相まって、地域の文化や人々にも、各市町村で共通する面と独自に育まれた面の双方が存在し、自然・行事・特産品など、様々な面でバラエティに富んだ地域である。
Jヴィレッジ
1996年に開設された日本発のサッカーナショナルトレーニングセンター。東京電力が福島県に施設を寄付する形で設立され、運営は株式会社Jヴィレッジとして福島県知事が歴代社長を務める。2006年ドイツワールドカップの直前合宿でも活用され、ジーコジャパンが大会へ向けて最終調整をした。その後も各年代の男女、各種目での利用が増えている。また、東日本大震災後・福島第一原子力発電所事故発生時には、事故対応の最前線基地となった。そのため、グランドや宿泊施設は通常利用が出来ず、復旧にも多くの時間を要した。2020年に再スタートが出来、2021年3月25日には東京オリンピックの聖火ランナースタートの地となり、2011年サッカー女子ワールドカップ優勝した「なでしこ」のメンバーが第一号ランナーとなった。2024年夏、高校男子インターハイの会場にもなる。
水素タウン
福島県浪江町は、令和2年(2020年)に浪江町FH2R開設をきっかけに「水素」をまちづくりの中心に据えた施策をすすめている。令和3年(2021年)3月5日にトヨタ自動車豊田章男社長(当時)が浪江町を訪問。FH2Rを視察し、内堀雅雄福島県知事と懇談した際には「水素事業における連携」を表明したこともあり、福島県としても「福島復興」のシンボルとして「水素」に関わる取組への支援体制を強めている。浪江町としても令和3年7月に「なみえ水素タウン構想」を発表。エネルギー資源として、水素は開発途中のテーマであり、「つくる」「はこぶ」「つかう」という各フェーズにおいて課題があるといわれている。その解決へ向けて、環境省や経済産業省の「水素」に関わるあらゆる実証実験が浪江町をフィールドとして行われている。(参考:浪江町HP https://www.town.namie.fukushima.jp/site/understand-namie/28034.html)
相馬野馬追
相馬地方で3日間にわたって行われる、国の重要無形民俗文化財にも指定されている祭典。今から一千年以上もの昔、相馬氏の祖といわれている平将門が下総国(千葉県北西部)に野馬を放ち、敵兵に見立てて軍事訓練を行ったのが起源と伝えられる。甲冑を着、腰に太刀、背には旗指物を着けた約400騎の騎馬武者が野原を疾走する甲冑競馬や、数百騎の騎馬武者が一斉に駆け出し、天中高く打ち上げられた二本の御神旗を勇猛果敢に奪い合う神旗争奪戦など、勇壮で迫力のあるシーンは、まるで時代絵巻であるかのようだと評される。例年7月の最終週に開催されてきたが、熱中症で馬が死ぬなど暑さの影響が懸念されたことを受け、2024年度以降は5月の最終週で開催されることが決定された。

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